文書管理では、上位のライブラリまたはフォルダで指定したアクセス権を配下のフォルダが継承するため、配下フォルダのアクセス権を設定する場合は、上位のライブラリまたはフォルダで指定したロール、公開グループ、ユーザのみ指定が可能です。
そのため、上位のライブラリまたはフォルダでアクセス権をロール単位で指定した場合、その配下のフォルダのアクセス権もロール単位でしか指定ができず、ロールに所属する個々のユーザ単位でアクセス権を指定することができません。
ユーザ単位で子フォルダのアクセス権を分けたい場合は、上位のライブラリからアクセス権を分けたいユーザを個別に追加していく必要があります。
以下の方法をご検討ください。
【設定例】
■ 想定シナリオ
ライブラリA > フォルダA > 子フォルダa が階層関係になっています。
最上位のライブラリAのアクセス権(「営業本部」ロールは「書き込み可」)がフォルダA、子フォルダaに継承されています。
つまり、子フォルダaは「営業本部」ロールの全員が「書き込み可」になっています。子フォルダaのアクセス制御 - 設定前:
ロール「営業本部」は「書き込み可」
そこで、子フォルダaのアクセス権を、「営業本部」ロールの全員が「書き込み可」ではなく、
ユーザXは「書き込み可」、ユーザYは「読み取り専用」、ユーザZはアクセス権なし、に設定したいとします。子フォルダaのアクセス制御 - 設定後:
ロール「営業本部」はアクセス権なし(チェックオフ)
ユーザ「ユーザX」は「書き込み可」、「ユーザY」は「読み取り専用」、「ユーザZ」はアクセス権なし(チェックオフ)
- フォルダ階層でユーザごとにアクセス権を指定しようとする場合、最上位階層であるライブラリに対して各ユーザにアクセス権を付与し、それを下位のフォルダに継承させることで、下位のフォルダでもユーザ単位でのアクセス権が設定できるようになります。
■ 手順1:ライブラリにユーザ単位でアクセス権を付与
- mitocoのアプリケーション設定 > (文書管理) > ライブラリ設定 を開きます。
- 設定したいライブラリAの編集リンクをクリックします。
- アクセス制御を[変更しない]から[変更する]に変更します。
(ライブラリに現在設定しているアクセス権が表示されます。) - ユーザ指定の[追加]ボタンをクリックし、ユーザX、ユーザY、ユーザZにアクセス権を付与します。
なお、各ユーザのアクセス権限は、
「書き込み可」にすると、これより下位の階層で「書き込み可」「読み取り専用」またはアクセス権なしが設定できるようになります。
「読み取り専用」にすると、これより下位の階層で「読み取り専用」またはアクセス権なしが設定できるようになります。(下位の階層で「書き込み可」は付与できません。) - アクセス制御は配下のフォルダに反映するまたはライブラリにのみ反映するのいずれかを選択します。
「配下のフォルダに反映する」を選択した場合:
このライブラリと下位の階層のフォルダ・ファイルのアクセス権は、今回の設定内容ですべて上書されます。
「ライブラリにのみ反映する」を選択した場合:
現在の階層であるライブラリのアクセス権のみが変更され、下位の階層のフォルダ・ファイルのアクセス権の設定は保持されます。
フォルダごとに個別のアクセス権を既に設定しており、上位階層からアクセス権を一斉に継承したくない場合は「ライブラリにのみ反映する」を選択してください。(※1) - 画面上部の[保存]ボタンをクリックします。
- 「フォルダ内のすべてのフォルダとファイルのアクセス権を変更します。よろしいですか。」と表示されますので、[はい]をクリックします。
■ 手順2:フォルダにユーザ単位でアクセス権を付与
- 文書管理を開いて左のツリー表示からフォルダを辿ります。
子フォルダaのフォルダ設定変更をクリックし、フォルダ登録編集ウインドウを開きます。 - アクセス制御を[変更しない]から[変更する]に変更します。
(フォルダに現在設定しているアクセス権が表示されます。) - 次のように設定します。
・「営業本部」ロールはチェックを外す
・ユーザXは「書き込み可」
・ユーザYは「読み取り専用」
・ユーザZはチェックを外す
これで、当該フォルダにユーザXとユーザYのみアクセス権を付与することができます。 - アクセス制御は配下のフォルダに反映するまたはこのフォルダにのみ反映するのいずれかを選択します。
このフォルダの中に子フォルダがない、もしくは、子フォルダがあっても同じアクセス権でよい場合は「配下のフォルダに反映する」を選択します。
このフォルダに更に子フォルダがあり、今回の変更を下位の階層に継承しない場合は「このフォルダにのみ反映する」を選択します。(※1) - [保存]をクリックします。
- 「フォルダ内のすべてのフォルダとファイルのアクセス権を変更します。よろしいですか。」と表示されますので、[はい]をクリックします。
■ ご注意
- 既存のライブラリに対してこの設定を追加で行う場合は、アクセス権の継承の影響によって、ライブラリ内の各フォルダに対して意図せぬアクセス権付与になっていないか、作業後に十分ご確認をお願いします。
- アクセス権限は直上のライブラリまたはフォルダのアクセス権限よりも狭まるようにしか設定できません。
例えば、ある階層で「読み取り専用」を付与した場合、その下の階層で「書き込み可」は付与できず、設定できるのは「読み取り専用」またはアクセス権なし、のみになります。 - (※1)について:
アクセス制御で「このライブラリにのみ反映する(このフォルダにのみ反映する)」を選択した場合でも、その階層でアクセス権を削除する指定を行ったロール、ユーザ、公開グループについては、下位の階層のアクセス権も削除されます。 - 指定していないユーザがフォルダにアクセスできる場合は、文書管理:アクセス権がないユーザがライブラリやフォルダにアクセスできてしまう をご参照ください。
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